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- 俳句庵 2018年08月 優秀賞発表
- 俳句庵 2018年08月 作品一覧
俳句庵
8月『天の川』全応募作品
(敬称略)
- 大阪府 藤田康子
- 天の川せめて小さき笹の橋
- 天の川なみだの川が決壊す
- 愛知県 遊泉(ゆうせん)
- 銀漢の触るるばかりや能登の海
- 吾独り峡の湯宿の天の川
- 宇宙なる枯山水や天の川
- 妻癒へて天に謝すれば天の川
- 物故者の多き会報天の川
- 新潟県 近藤博
- きらきらと光り帯なす天の川
- しろがねの煌めくやうな天の川
- 天空を支へ高々天の川
- 天球をぐるり一巻き天の川
- 海境(うなさか)の闇に流るる天の川
- 宮城県 石川初子
- 枕辺にこぼれてきたり天の川
- 香川県 佐藤奈都子
- 詰将棋のぞく童や天の川
- 江戸切子地酒溢れし天の川
- 鍵盤の指軽やかに天の川
- 天の川ギンガムチェックの似合ふ人
- 千葉県 柊二
- 舫いたる一本松に天の川
- 栃木県 鹿沼 湖
- 洋上のデッキ耀ふ天の川
- 舟あらば流るるままに天の川
- 後の世は君と渡らむ天の川
- 愛媛県 渡邊國夫
- 銀漢や稽古帰りの豆剣士
- 修験者の往き来し径や天の川
- 天の川茶漬一杯独りの餉
- 水清き町に銀河の夜々流る
- 街灯は大正モデル天の川
- 栃木県 垣内孝雄
- 天の川星を見るのがすきでした
- 天の川天動説と地動説
- 天の川忘れられない人がゐる
- 天の川ネオンの街に埋もるる
- 赤い灯の街の交番天の川
- 東京都 五十嵐顕人
- 俳句を去る夜空かな天の川
- 函館は正にサファイア天の川
- 函館の星を散らして天の川
- 函館の夜空欲しき天の川
- 函館を去り小樽入り天の川
- 岐阜県 金子加行
- 天の川遊ぶ子みな他所へ去る
- 天の川探しに母の手を引きて
- リハビリに天の川指す語が戻る
- 帰郷せし日の最上の天の川
- テント泊岩肌抉る天の川
- カナダ 森井健二
- 姫の恋 とどけ彦星 天の川
- 一途にも 織姫祈る 彦いずこ
- 天空の恋 年に一度の 彦と姫
- 東京都 石川昇
- 光年の欠片を生きて天の川
- ふるさとは山から山へ天の川
- 栃木県 片柳実
- 人変わり 地球変わるも 天の川
- 都市眠らず どこに消えたか 天の川
- 姥湯来て 半世紀ぶりの 天の川
- 猛暑日を 天から眺む 天の川
- 天ありて 海山ありて 天の川
- 兵庫県 はなちる
- 一人行く砂漠に影の天の川
- 星河のトンネルくぐり故郷へ
- 天の川氷に映る小宇宙
- 天の川地上の光を眺めをり
- 天の川ぼんやり見てる君の顔
- 島根県 GONZA
- 天の川さざ波寄する杉木立
- 朝焼や裾より消ゆる天の川
- 天の川はっきり聞ゆ糸電話
- 山小屋の屋根に天の川近し
- 星の人住む星もあり天の川
- 東京都 勢田清
- 天の川銀河鉄道遠き日々
- 牽牛と織女はあれよ天の川
- 見たことも無い星の数天の川
- 天の川あれも星なり指のさき
- 子と仰ぐ星の夜空や天の川
- 岐阜県 ときめき人
- 星宿る円空仏や天の川
- 兵庫県 噂野アンドゥー
- きれいだね 天の川にて 二人逢う
- 天の川 妻に先立つ 一人星
- 天の川 水をすくって 飲みたいよ
- 星空を 泳いで渡る 天の川
- 短冊の 舟を流した 天の川
- 神奈川県 佐藤博一
- 旅の夜の胸に流るる天の川
- 逢いたきは亡き人ばかり天の川
- 銀漢や星の布石に隙の無し
- 母の忌を修して仰ぐ天の川
- 天の川仰ぎ見る人背を正す
- 神奈川県 月のうさぎ
- 天の川賢治に耽る停留所
- 神奈川県 後藤真子
- 銀河澄みピリオド誓う片想い
- 小さき星も世の光なれ天の川
- 十勝川原野に浮かぶ銀河なり
- うつむけば井戸の底にも天の川
- 日々きみと生くるしあわせ天の川
- 東京都 片桐啓之
- 銀河濃し昼間の空の深きほど
- 天の川シルクロードととこしなへ
- 故郷の川が濫觴天の川
- 信濃なる山は銀河の空支ふ
- 天の川見る片恋の二人かな
- 千葉県 伊藤博康
- 洪水の心配要らぬ天の川
- 天の川端は地球に仕舞ひけり
- 穿たれし数多の穴や天の川
- 嶺みねを繋ぎ留めたる天の川
- 一度でも見たき砂漠の天の川
- 宮城県 林田正光
- 逝きし人星となりけり天の川
- 天の川銀河鉄道途中下車
- 選ばれし天の川から招待状
- 愛媛県 砂山恵子
- 終点で同人誌買ひ天の川
- 天の川発掘孔にシート掛け
- 銀漢を夜間飛行の灯のまたぐ
- 今父の逝きしとメール天の川
- 廃線路の端に銀河の駅求め
- 東京都 遠藤慧子
- 仰ぎ見て楽しく作る七夕ソーメン
- 長野県 木原 登
- 大空に銀河大地には大河
- オルゴール鳴らし銀漢流しそむ
- 袖振りあひしはいくたりなりし天の川
- 霊魂は消ゆることなし天の川
- 天の川仰げど仰げど兜太亡し
- 大阪府 永田
- 折鶴の鋭角の首天の川
- 無音なる砂漠を行くや天の川
- 青森県 竹浪誠也
- 酔ひ醒めて路地に銀河のさんざめく
- 改札を出れば津軽の天の川
- コーヒーの残りひとくち銀河濃し
- 銀河濃し職員室の灯は消えて
- アルバムに街着の母や天の川
- 東京都 伊藤はな
- コッヘルに沸かすコーヒー天の川
- 東西に姉妹離れて天の川
- 母の忌の空の高さや天の川
- 晩年や時遠くして天の川
- ランタンの灯り落として天の川
- 大阪府 木山満
- 天の川目指す極致は何光年
- 急再会銀河に飛びし友いずこ
- 天の川白馬の背にて渡りたき
- 星屑の犇めき合いて天の川
- 長生きの吾が髪洗う天の川
- 徳島県 白井百合子
- 思い出の夜道は遠く天の川
- 故里の棚田にかかる天の川
- 短冊に真は書けず天の川
- 笹飾り流されてゆく天の川
- 天の川スカイラインに続きをり
- 東京都 内藤羊皐
- 湯治場に肌の匂へて天の川
- 天の川尸解の術を諾へず
- おとうとの通夜を綴れる天の川
- 天の川塚の盛り土の頽れり
- 宮刑のをのこ臨みし天の川
- 大阪府 津田明美
- 銀漢やたぐり寄せたき人ばかり
- 白絵具闇にはじかせ天の川
- 母今も銀河に生きて白寿なり
- 鬼一人残し銀河にかくれんぼ
- 天の川島の眠りを妨げず
- 神奈川県 河野肇
- 禅堂の影ふかまりぬ天の川
- 銀漢をわたる機影の涙かな
- 銀漢や老々介護のしづけさに
- 禅寺に警策の音天の川
- いつしんに乳吸う吾子や天の川
- 東京都 佐藤博重
- 天の川北信五岳稜線に
- 天の川には洪水の無かるべし
- 天の川地球は水の惑星ぞ
- 東京都 岩崎美範
- 銀漢や小さく瞬く姉の星
- 漕ぎくるは平和の使者か天の川
- 百年を生きて母逝く天の川
- ジョバンニの釣り糸垂れる天の川
- 尻青き嬰の見上ぐる天の川
- 大阪府 金成愛
- 人間も鳥も眠るや天の川
- 神奈川県 塚本治彦
- 許されぬ恋こそ甘し天の川
- 赤道を越える漁船や天の川
- 移民船発ちし港や天の川
- 金平糖零したるごと天の川
- 青鮫の泳いでゐさう天の川
- 東京都 石井昌男
- 今帰るホームで送信天の川
- 神奈川県 亀山水
- 尿して銀漢未だ手に入らず
- キラリキラリとテント場の天の川
- 天の川掴んでみたく山の上
- 天の川流星群の只中へ
- 星空を貫いている天の川
- 神奈川県 井手浩堂
- 天の川登山電車の始発駅
- 標高の高き駅降り天の川
- 宅配の車夜まで天の川
- 神奈川県 原川泉水
- 中天を貫く銀河波靜
- 天の川織物掲げ姫が呼ぶ
- 長雨に呼び声のみの天の川
- 天の川巡る鉄道今何処を
- 酔眼に銀河茫茫背にベンチ
- ブラジル 西山ひろ子
- 天の川一つ燦めく孫の星
- 縁てふ不思議な逢瀬天の川
- 天の川国を違えて父母の墓
- 天の川異国暮らしも五十年
- 異国とは云へぬこの国銀河濃し
- 福岡県 西山勝男
- 高虚子の一句ひもとく天の川
- 天の川九死に一生得て仰ぐ
- 大なる阿蘇を横たへ銀河濃し
- 降臨の峰になだるる天の川
- 身の丈の暮らしに仰ぐ天の川
- 兵庫県 山地美智子
- 天の川見えぬは老いの目の所為か
- 街の灯の上にうすうす天の川
- 故郷の変わらずにある天の川
- 平均寿命までは生きたし天の川
- 山里は消灯早し天の川
- 京都府 田端敏弘
- 右の手が応える返事天の川
- 過疎の闇光るせせらぎ天の川
- 何もないけどが口癖天の川
- 奈良県 平松 洋子
- 健康の願ひ続けと天の川
- 星座にはのらぬ星の名天の川
- 天の川昔の光いつもあり
- 東京都 原井壮
- 手に届くスカイツリーや天の川
- 知床の漁村の匂ひ天の川
- 天の川北半球に棹を挿す
- 天の川野営の陸上自衛隊
- 筆圧の高き願ひや天の川
- 神奈川県 ぐ
- 銀湾や灯台に海ひかめきて
- 目に見えぬ数多の蟻へ天の川
- 追伸きりんの首は天の川まで
- 天の川ひつくり返すおもちゃ箱
- ゆつくりとカヌーの進路天の川
- 岡山県 岸野洋介
- 瀬戸の海松籟やさし天の川
- 天の川ともに眺めし妹を恋う
- 大河の流れに沿いて天の川
- 父母なくて故郷遠し天の川
- 教え子の先に逝きけり天の川
- 兵庫県 岸野孝彦
- 肌寒き夜空仰げば天の川
- 天上の花と呼ぶべき天の川
- 恋人と別れましたと天の川
- 笹の葉に短冊揺れて天の川
- 天の川父母が並んで岸に立つ
- 東京都 豊宣光
- 天の川見えぬ夜空の暗さかな
- ジョバンニの列車過ぎゆく天の川
- 一粒が宇宙の宝石天の川
- 亡き母の星はいずこに天の川
- 子の夢は宇宙飛行士天の川
- 神奈川県 龍野ひろし
- 天の川夜行列車の追ひかけて
- 山小屋の早き夕餉や天の川
- 故郷の闇に探すや天の川
- 山口県 山縣敏夫
- 子等の夢無残に砕く天の川
- 氾濫をするとは意外天の川
- 氾濫の初勧告や天の川
- 舟頭の呼ぶ声高し天の川
- 逢い引きは一年延ばす天の川
- 三重県 後藤允孝
- 悠久の刻の流るる天の川
- 遠恋は終わりにしたき天の川
- 阿智村の里騒がしや銀河濃し
- わだかまり溶けぬ二人の天の川
- 銀漢やビルの谷間のネオン街
- 神奈川県 萩原照代
- 天の川 ドレスに飾り 浮き立ちて
- 大舞台 両手いっぱい 天の川
- 銀河降る 山門めざし 駈け抜ける
- 埼玉県 まんたろう
- 寝転べば少女の頃の天の川
- 再びの帰宅かなはず天の川
- 天の川だんだん空が好きになり
- ホスピスの窓に灯りの天の川
- 登山口見上げる空の天の川
- 神奈川県 矢神輝昭
- 砂金採り思ひ溺るる天の川
- 天の川負われ眺めた母は無し
- 天の川億兆分の縮図かな
- 天の川風にはためく映画会
- 天の川横切る船の宇宙船
- 新潟県 加藤正子
- 露天湯の歓声ふたり天の川
- 銀河降る無住の故郷帰りたき
- 東京都 中田ちこう
- 楼蘭を埋めし流砂や天の川
- 大阪府 太田紀子
- 天の川沖の漁火瞬けり
- 天の川見えず都会の喧騒に
- 逝きし子の無事天の川渡りしか
- 埼玉県 櫻井俊治
- 青々と穂高にそそぐ天の川
- 紺碧のさざ波立ちぬ天の川
- 山口県 ひろ子
- 短冊の夢の数多や天の川
- ハンモック揺れて誘う天の川
- テント張る若人うらやむ天の川
- 神奈川県 成田あつ子
- 継紙の墨痕美しき天の川
- 天の川星落ち海の砂子なり
- 天の川誕辰ごとに友と会ふ
- 指差しを覚えし吾子と天の川
- 天の川草の上なるコンサート
- 広島県 永野昌人
- 天の川韓の国より立ちにけり
- 天の川過ぎる衛星一つあり
- 星屑は恋のかけらや天の川
- 星屑となりし初恋天の川
- 架けるなら橋は十連天の川
- 神奈川県 梶満理子
- 天の川宇宙と地球結ぶ橋
- 天の川横浜の海渡りける
- 天の川幾光年の旅をする
- 願いごと異国の吾子へ天の川
- 天の川流れ入るさき我故郷
- ブラジル 玉田千代美
- 人生は長き短き天の川
- 提灯の二つ揺れ合ふ天の川
- 入浴も命がけなり天の川
- 天の川これより先は神だのみ
- ブラジル 林とみ代
- アマゾンの魔境を跨ぐ天の川
- 父母乗せる船は何処や天の川
- 海浜に砂の裸像や天の川
- 北欧の旅に出会ひぬ銀河かな
- 原始林の開拓小屋や天の川
- 神奈川県 伊原文夫
- 水澄みし地球を見てる天の川
- 天の川地球の川も美しき
- 愛知県 斉藤浩美
- 天の川上流下流なかりけり
- これがあの芭蕉の銀河佐渡に佇つ
- 人悼むため天の川見上げけり
- 君と話すために見上げて天の川
- 戦艦は海に眠りて天の川
- 大阪府 山岡和子
- 天の川君と影踏み遊びした
- 浜の砂蹠にぬくし天の川
- 浮き燈台ゆらぐ灯一つ天の川
- 白樺の幹白々と天の川
- ありがとうをあなたに一言天の川
- 三重県 西井治男
- 待ち望むたしなしの夜天の川
- 天の川りゅうぐうからも助け舟
- 愛知県 新美達夫
- 天の川見える角度に母起す
- 光年を咫尺に納め天の川
- 熊野路や孫に見せたき天の川
- 銀漢や十津川郷は川伝ひ
- 裏からも回つてみたき天の川
- 東京都 かつこ
- 天の川夫婦の夢は宇宙旅
- 九十九里の夜の飛行機天の川
- 東京都 岩川容子
- 天の川波の飛沫の届く駅
- 忌を終えて見上げる空の天の川
- 海峡を出でて帯なす天の川
- 銀漢や浮灯台の灯が走る
- 京都府 山辺木綿子
- ツァラトゥストラの語るがごとき大銀河
- 天の川深々と夜の更けにける
- ダムの底に眠れる村よ天の川
- 歌声の蒼く流るる天の川
- 鳴き砂の浜とぼとぼと天の川
- 埼玉県 哲庵
- 銀漢や自決の御霊集ひをり
- 銀漢やキューポラ赤く錆朽ちて
- 今夜また君へ漕ぎ出す天の川
- ツリーからタワーへかかる天の川
- 柄杓にて喉潤すや天の川
- 千葉県 入部和夫
- 街に出て故郷遠き天の川
- 滋賀県 村田紀子
- 会いたいと黒板にある天の川
- 人恋し一陣の風天の川
- 温暖化その一言と天の川
- 神奈川県 白銀
- 天の川 地球接触 フレンチキス
- 天の川 天声人語 糧となれ
- 天の川 幾多の時を 越えたドラマ
- 7月は 星空ラブを 天の川
- 壁画にて 星粒いっぱい 天の川
- 石川県 大友まり子
- 天の川ジョバンニの旅思いつつ
- 天の川潮騒だけを褥とし
- 砂山にネコと見上げる天の川
- 千葉県 横井隆和
- 楡の木に掴む童や大銀河
- 良寛の流るる筆や天の川
- 磯木焚く柴の庵や天の川
- 三重県 倉田 伊都子
- 雨上がる ちり一つなし 天の川
- 天の川 仰ぎて一つ 願いけり
- 雲流れ 早き流れの 天の川
- 洪水の 天災もなき 天の川
- 流れ来て 御堂の先に 天の川
- 北海道 飯沼勇一
- 二次会場出ればどどーんと天の川
- いざ往かん天の川の尾摑まえに
- 大平原ここに我をり天の川
- 病窓を斜に流る天の川
- 真青なる空の底には天の川
- 埼玉県 守田修治
- 昭和史を語る縁台天の川
- 無人駅おかえりなさいと天の川
- 天の川空がもっとも澄んだ夜
- 終バスの尾灯もまじる天の川
- 谷中路地軒に隠れる天の川
- 東京都 遠山比々き
- 臨終のゲーテのことば天の川
- 千葉県 山田香津子
- 卵焼きを抜く星型に天の川
- 天の川孫が型抜き卵焼き
- 岐阜県 雅風
- 御巣鷹に幾年月や天の川
- 橋架けて渡つてみたし天の川
- 湖暮れて降るるばかりの天の川
- 深眠る白川郷や天の川
- お東とお西を跨ぐ天の川
- 大阪府 椋本望生
- 天国の門で待ちます天の川
- 黒雲の滲み出したる天の川
- 天の川待つて下されトンツーツー
- 赤子泣くミルキーウェイを呼ぶやうに
- 片減りの硯の海に天の川
- 愛媛県 加島一善
- 仰ぎ見る回る銀河の広さかな
- 寝転べば空一面の銀河かな
- 天の川そこからドラマ生まれけり
- メーテルを探す銀河の鉄路消ゆ
- 息すれば落ちて来そうな銀河かな
- 神奈川県 皆空眞而
- 詩人棲む銀河辺境地球号
- 山際は街の明りか天の川
- 天の川星一つ減り吾子生る
- 銀河果て氷溶けゆく北極海
- 千葉県 高倉真生
- 五十年眠る酒樽天の川
- 天の川噴いて鎮まる活断層
- 途絶えざる献花の人や天の川
- 福岡県 多事
- 踝まで薄く浜砂天の川
- ゴスペルの響く船出や天の川
- 我が内に唾棄すべき詩天の川
- 働き方そうは変われぬ天の川
- 猿人も囁きしかな天の川
- 埼玉県 彩楓(さいふう)
- アマゾンの森林の熱天の川
- 屋上に寝転び見上ぐ天の川
- 京都府 中村 万年青
- いつの日か辿り着きたや天の川
- 秋の夜やミルキィウェイは雲隠れ
- 銀河より地球は見えぬか病螢
- 東京都 豊島 仁
- 釣宿の風呂の先客天の川
- こうなれば命捧げん天の川
- 遺言を破り捨てたる天の川
- 天の川大人のための湖畔宿
- プロポーズ二人で行こう天の川
- 東京都 綾部 捷子
- 一瞬の幸せ祈る天の川
- 東京都 飯田 哲司
- 天の川年に一度の出合い川
- いつの世も夢をみさせる天の川
- 天の川空を気づかう男の子
- 天の川不滅の力限りなく
- 平安の古典育てし天の川
- 神奈川県 髙梨 裕
- 島の灯に残る祖母の手天の川
- 天の川青春を無くした向ふ岸
- 天の川何処で暮らす隣の子
- 祖父を待つ雲梯の空天の川