- 山本海苔店トップ
- 俳句庵
- 俳句庵 2014年06月 優秀賞発表
- 俳句庵 2014年06月 作品一覧
俳句庵
6月『夏帽子』全応募作品
(敬称略)
- 京都府 中村 万年青
- 夏帽子青草の上コロコロと
- 夏帽子「あべのハルカス」かぶせたし
- 幼き日池に落せし夏帽子
- 夏帽子園児の頭一列に
- 夏帽子一陣の風受け止めよ
- 山口県 ―
- 茂みより動いて居りぬ夏帽子
- 神奈川県 佐々木 僥祉
- 陽に灼けた大仏拝す夏帽子
- 京都府 昴弥
- アルバムのそばかす美人麦藁帽
- さざ波や仔犬あと追ふ夏帽子
- 麦藁帽見えて隠れて白砂丘
- 埼玉県 哲庵
- ヒーローのバッジ鈴なり夏帽子
- 天満橋カンカン帽の似合う伯父
- 太平洋越えて空飛ぶ夏帽子
- 夏帽の天蓋めくや車椅子
- 立志伝あみだにかぶるパナマ帽
- 東京都 安西 信之
- 銀ぶらの老舗息衝くカンカン帽
- 夏帽子山の徽章の重たかり
- 宿の子の麦藁帽子お出迎へ
- 二つ目も谷に落とせし夏帽子
- 芸人は高座が命カンカン帽
- 埼玉県 守田 修治
- にっこりと近づく宗匠夏帽子
- 夏帽子母の知らざる父の顔
- お手本は昭和天皇夏帽子
- 夏帽子老人海を見ていたり
- 夏帽子祖父に男の気負いなく
- 神奈川県 遊頭
- なげてうけうけてまたなげ夏帽子
- 煙草吸う脇に転げし夏帽子
- 夏帽子若きオードリーヘップバーン
- 顎紐ののびきるゴムの夏帽子
- 大阪府 都女
- 漕ぐほどに 風とらえたる 夏帽子
- 東京都 蘭丸
- 風分くる勝鬨橋の夏帽子
- 草稿に重き夏帽放りけり
- 東京都 辻 翠
- 指そろへ膝に置かるる夏帽子
- タグゆらし矯めつ眇めつ夏帽子
- 碓氷峠越へし遠き日パナマ帽
- 風の佳きカフェに置かるる夏帽子
- 夏帽子今日のリボンは海の色
- 神奈川県 素数犀
- 夏帽子 汗の匂いで むせ返り
- いやいやを なだめゴムつけ 夏帽子
- 夏帽子 選んだ君は 帰り来ぬ
- あの時の 夏帽子をさがせ 夢の中
- 磯遊び グッチョリ濡れた 夏帽子
- 東京都 森 清
- 夏帽の日は土に落ち光堂
- 夏帽子一日干してかぶりそめ
- 傘立の傘にかけたり夏帽子
- 愛知県 山歩
- 林間の課外授業や夏帽子
- 少し遅れ殿を行く夏帽子
- 高原の駅の一団夏帽子
- 夏帽子電子辞書手に颯爽と
- 夏帽子小夜の中山越えにけり
- 千葉県 藤鷹圓哉
- 夏帽やのら猫追いかけやぶのなか
- 夏帽をかぶりて次の職探し
- 東京都 相場 恵理子
- 夏帽の膝に置かれし軽さかな
- 夏帽子音符みたいに飛んでった
- 北海道 高橋 まりえ
- 懐かしき映画の中の夏帽子
- 虫捕りは兄には負けぬ夏帽子
- 東京都 比呂志
- 夏帽子応援席に君光る
- 夏帽子すぐ脱ぎたがるニキビ面
- 夏帽子網を持ってる方が兄
- 夏帽子はがき一枚ポストまで
- 夏帽子機上の人となる明日
- 埼玉県 小玉拙郎
- 夏帽子カバー真白き一年生
- 禿頭になってスッポリ夏帽子
- ポマードの匂いの残る夏帽子
- 靴を替え上着を替えて夏帽子
- 夏帽子手にして入る書道展
- 東京都 石見 光夫
- 学帽に白布のカバー夏帽子
- 前方よし車掌指さし夏帽子
- 夏帽子畳にはふりおーいお茶
- 夏帽子トンネル入りすっとびぬ
- 東京都 鈴木 眞由美
- 探しには誰も戻らぬ夏帽子
- 寝癖ある白髪にけふも夏帽子
- 連なりをはみ出してゐる夏帽子
- 愛知県 石川 順一
- ブラックの夏帽子デビューはコーヒーと
- カラオケに麦藁帽子が揺れて居る
- 投げたくて麦藁帽子は投げなくて
- 夏帽子家の中まで密着し
- 関心は夏帽子では無くてその・・
- 兵庫県 新本 繁樹
- 農具小屋父の遺せし夏帽子
- 神奈川県 相模太郎
- 硫気噴く禿山をゆく夏帽子
- じつと海見ているだけの夏帽子
- かぶりみる破調さまざま夏帽子
- ひらひらと舟に乗り込む夏帽子
- 地下鉄へ転がり込めり夏帽子
- 岐阜県 ときめき人
- 夏帽子臨時教師がやつて来る
- 北海道 飯沼 勇一
- 古写真和服下駄履き夏帽子
- 夏帽子ベンチに席を占めてをり
- 壁掛けに父の形見の夏帽子
- 夏帽子脱いで遅れた詫びを言ふ
- 叔父来しを報らす卓の夏帽子
- 東京都 摩耶
- 夏帽子三つ並ぶや理髪店
- 爪の色いつもと変へて夏帽子
- 夏帽子お客の絶えぬ屋台かな
- 千葉県 横井 隆和
- 幾つもの空の蒼知る夏帽子
- 網棚のカバンに寄り添う夏帽子
- 不戦の碑へ灼熱の影夏帽子
- 千葉県 藤原 純夫
- 笠地蔵色香ただよふ夏帽子
- 夏帽子畦道スキップうきしずみ
- 夏帽子地球も欲しかろ温暖化
- はにかみて野に立つ仏夏帽子
- 夏帽子おくれ毛からみ息をのむ
- 東京都 小世界
- 咲乱る 花の上から 夏帽子
- 東京都 呑気
- 竿かかげ小川へ走る夏帽子
- 神宮のこぼれ陽浴びて夏帽子
- 遊歩道夫婦そろいの夏帽子
- 東京都 岩川 容子
- 夏帽子斜めにかぶり自我通す
- 潮の香を連れて乗り来る夏帽子
- 夏帽子おしゃべり好きな姉妹
- 豆電車見守っている夏帽子
- 大阪府 太田 紀子
- 飛行機のタラップ下りし夏帽子
- 癌病棟前にさまざま夏帽子
- 乳母車の青空保育夏帽子
- 千葉県 隼人
- 砂浜を駆け行く少女夏帽子
- ちちははのセピアの写真夏帽子
- 兵庫県 北前 恵嗣
- 故郷の風の浜辺や夏帽子
- 戯れに被る大きな夏帽子
- 振り向けば笑顔の妹の夏帽子
- 埼玉県 大野 美波
- 夏帽子風がさらって海へゆく
- 十六の少女が被る夏帽子
- 夏帽子色の白さが浮立って
- 子はとても空をよく見る夏帽子
- にっこりと田舎の先生夏帽子
- 栃木県 長浜 良
- 指先に挟むストロー夏帽子
- 終点の棚に残りし夏帽子
- 夏帽子鍔広ければうつくしき
- トンネルの車窓皆の夏帽子
- 神奈川県 川島 欣也
- 麦帽と首の手拭野良仕事
- 麦帽子手に持ち替えて風おくり
- 鍔広の夏帽美女を隠しけり
- 夏帽をぬぎ光頭を拭いけり
- 川遊び子の夏帽のすくい網
- 岡山県 八木五十三
- 夏帽子井戸端会議を素通りす
- やつがれの母となりたる夏帽子
- 夏帽子ときめきのまま揺れにけり
- アルバムの麦稈帽の匂ひかな
- 初恋や記憶の中の夏帽子
- 東京都 紫包
- 太陽へ 触れる夏帽 富士山頂
- パナマ帽 防虫剤香が 息吹なる
- 東京都 紫暑
- 防虫香 夏帽箱から 解き放つ
- 夏帽子 愛着感ず 去年(こぞ)の染み
- 東京都 紫帽
- 夏帽子 球児の美技を 凝視する
- 夏帽子 持ちてやさしき 風はエコ
- 神奈川県 井手浩堂
- 夏帽のあご紐しめて吊橋へ
- デッキより大きく振られ夏帽子
- もう三里ほど歩き来し夏帽子
- 追ひかけて吾子に被せぬ夏帽子
- 夏帽に野の花挿せる旅心
- 兵庫県 山地 美智子
- マドンナは老いて慎まし夏帽子
- 夏帽子被り余生も健やかに
- 車いすに乗せて被らす夏帽子
- 毎日の散歩今日から夏帽子
- 引き売りのいつも大きな夏帽子
- 山口県 保田 尚子
- 遺影の目澄み切っている夏帽子
- 夏帽子はるかに見渡す古戦場
- 夏帽子古城の翳を踏み歩く
- 夏帽子汐の匂いの漢佇つ
- 夏帽子取りて出雲の神に会う
- 東京都 岩崎 美範
- 下町のダンディー気取りパナマ帽
- はとバスの棚にぽつんと夏帽子
- 特大の父の形見の夏帽子
- 夏帽子十頭身のマネキンに
- 青春の旧軽井沢夏帽子
- 大阪府 のひろ
- 夏帽子飛ばして吾子の風を切る
- 想い出の小箱にひそむ夏帽子
- 夏帽子ナイスショットの幸を呼ぶ
- 夏帽子夢はひとすじ風渡し
- 夏帽子君の情熱ひた隠し
- 山口県 山縣 敏夫
- 夏帽子汽車の窓から飛びにけり
- 夏帽子浜にポツンと残りけり
- 街騒を悠々泳ぐ夏帽子
- バスの中親子が座る夏帽子
- 遠い日の麦藁帽子今いずこ
- 大阪府 津田 明美
- 夏帽子投げて戻るは母の胸
- ただいまと駆け寄って来る夏帽子
- 夏帽子土星半分隠しおり
- ブーメランなりて帰らず夏帽子
- 神奈川県 窪田 みやこ
- 夏帽子 虫取り網と 青い空
- 汗だくの 我が子の姿と 夏帽子
- 福岡県 紙田幻草
- 夏帽を高くかかげて振り返る
- 投函にゆくそれだけの夏帽子
- 波の果て遠く見てゐる夏帽子
- 静岡県 珠楓
- 水飲んで園児一列夏帽子
- 太陽に被せてみたき夏帽子
- 抗がん剤効きめいずこに夏帽子
- 兵庫県 岸下 庄二
- 夏帽子部下に贈られ退職す
- 相席の場所を抑へる夏帽子
- 夏帽子人文字動く甲子園
- 出国のゲートに消える夏帽子
- あれこれと試着の楽し夏帽子
- 千葉県 飯島 史朗
- 手を握る母の腰際夏帽子
- 快音に鍔が斜めの夏帽子
- 夏帽子捕虫網の先に乗せ
- 東京都 三浦 靖男
- いい女いかす夏帽いい散歩
- 六地蔵揃いの赤き夏帽子
- 夏帽子あみだに被り喜寿だい
- 紫外線サングラスかけ夏帽子
- セーヌ河畔スーラの画面夏帽子
- 愛知県 河村 仁誠
- 髪型に夏帽子の跡残りけり
- 似合はぬも畑に欠かせぬ夏帽子
- あご紐のゴムの伸びたる夏帽子
- 三重県 平谷 富之
- これもまた お洒落の一つ 夏帽子
- 夏帽子 同じマークで 固まる子
- 街中を 色もカラフル 夏帽子
- 三重県 ―
- 夏帽子 再び味あう 幼き日
- 子が生まれ ひとつ増えた 夏帽子
- 被りなと 夏帽子くれた 懐かしさ
- 夏帽子 共に飛んだ 人いずこ
- 愛知県 岩田 勇
- 飛ばしたる夏帽はるか伊勢の海
- 汗しみる父の遺愛の夏帽子
- うずしおを観むと夏帽目深にす
- 夏帽子犬にも被せ散歩かな
- 集めるが趣味となりたる夏帽子
- 大阪府 黄山木
- 網棚にひとりぼつちの夏帽子
- 夏帽子太平洋を飛翔する
- 「ごきげんよう」返す会釈の夏帽子
- 山梨県 天野 昭正
- 夏帽子被つて園児砂遊び
- 夏帽子忘れて炎天引き返す
- 二の腕の日焼け激しき夏帽子
- 切株にふるさと眺む夏帽子
- 沖縄の旅に似合いの夏帽子
- 長野県 木原 登
- 海の落日見むと夏帽脱ぎにけり
- 夏帽もベレーでありし亡き師かな
- 若き日の幾座越え来し登山帽
- 黙々と鍬振る麦藁帽子かな
- オードリーヘップバーンの夏帽子
- 富山県 岡野 満
- 釣り人のしばし動かぬ夏帽子
- 一陣の風に油断の夏帽子
- 夏帽の二つ揺れ合う浜辺かな
- 眩しげに手を翳すや夏帽子
- ブラジル 林 とみ代
- ツアー客の目印となる夏帽子
- おしやれなる母の遺品や夏帽子
- サッカー戦勝って飛び上ぐ夏帽子
- 夏帽子のリボンひらひら風に舞ふ
- 亡き夫のパリ土産なり夏帽子
- 兵庫県 岸野 孝彦
- 夏帽子哀悼込めて胸に脱ぐ
- 無人なる終着駅や夏帽子
- 夏帽子ちぎれるように振りし夏
- 夏帽子開聞岳もかぶりけり
- 夏帽子うすき乳房をかばいけり
- 神奈川県 佐藤 博一
- 夏帽子いつか身に添ひ手離せず
- 被り癖父そのままの夏帽子
- 隠せざる齢を隠し夏帽子
- かくれんぼすぐ見つけたる夏帽子
- 少年の被りたがらぬ夏帽子
- 熊本県 貝田 ひでを
- 夏帽子母より高き子の背丈
- 手をつなぎ双子お揃ひ夏帽子
- 島を出る人夏帽子振る別れ
- 夏帽をうちわ代わりに一服す
- 再会に駆けて夏帽押さえつつ
- 愛知県 柵木 充義
- 朝市の野菜を運ぶ夏帽子
- 染めむらを良しとす藍の夏帽子
- ルノアールの少女を思ふ夏帽子
- くしゃくしゃの被ればしゃんと夏帽子
- 顎紐は飾りにあらず夏帽子
- 岐阜県 金子加行
- 夏帽子飛ばすやダムを渡る風
- 今日晴れるネット画面や夏帽子
- 朝にもうごみ出す場所へ夏帽子
- 雑草を残さず抜くや夏帽子
- 夏帽子並びて富士を見しフェリー
- 愛知県 齊藤 清子
- 再会に弾む歩幅や夏帽子
- 自転車の弾む母子の夏帽子
- 広島県 安冨 正則
- おいでませ夏帽子ゆく錦帯橋
- 北海道 江田三峰
- 吟行の師の殿や夏帽子
- 鍔広の夏の帽子に赤リボン
- 虫取りの麦藁帽子見え隠れ
- 北大のキャンバス過客夏帽子
- 夏帽子振りりぬ別れのフェリーかな
- 大阪府 高塚 政宜
- 笠雲やどう見ても麦藁帽子
- 夏帽を大仏殿に翳しけり
- 学び舎に眩しき記憶夏帽子
- 埼玉県 井上 寿郎
- 夏帽子ゆっくり渡る太鼓橋
- 木屋町を風ひきつれて夏帽子
- あぜ道を夏帽の子の声の行く
- 加賀城下東茶屋街夏帽子
- 饒舌な老船頭の夏帽子
- 千葉県 ―
- 江の島やお気に入りの夏帽子
- 夏帽子好きな先輩探しけり
- 高原の木の枝に夏帽子
- 夏帽子靴に合わせて買ひにけり
- 小さき児が鏡に映す夏帽子
- 埼玉県 岸 保宏
- 石けりの石数へたる夏帽子
- 夏帽子遍路地なりの列ができ
- すれ違う傾げし女の夏帽子
- 佐賀県 平吉 俊郁
- 中庭に咲きたる妻の夏帽子
- 新潟県 近藤 博
- 八十路すらちよとお洒落に夏帽子
- 夏帽子被り直して外出かな
- つば広く握手妨ぐ夏帽子
- 夏帽子父の被るる遺影かな
- 日除けならずスタイルよしと夏帽子
- 埼玉県 佐藤 茂
- 今もつてあれは初恋夏帽子
- 唇の妻に似てをり夏帽子